【10月10日】旬の名残り
食の表現が豊かな和食の世界では、旬も3つに分けられるそうです。
「旬の走り」「旬の盛り」「旬の名残り」。
先日お話を聞いた土井善晴先生によると、いつも同じ味なんてありえないそう。
その時々で変化している食材をよく観察して、どうやったらおいしくできるか考える。
なるほど、その繊細な感覚が食に対する日本らしさをよく表している気がします。
3連休の間に、お誘いがあって有名な鮎料理のお店に行ってきました。
鮎、といえば「走り」の6月が脚光を浴びますが、10月頃はいわば「名残り」の時期。
産卵のために川を下るので「落ち鮎」と呼ばれたりするそうです。
塩焼き、甘露煮、骨せんべい、鮎飯。
たくさんいただきましたけど、どれも美味しかった。
でも、私には鮎の美味しさだけではない感激もありまして。
というのも、荒川のほど近くの「京亭」さんを知ったのは、おそらく20年以上前。
素敵なお店の記事を切り抜いて集めていた当時(時代を感じます)
京亭さんは私の憧れの、大人のお店だったのです。
なんといっても、敬愛する池波正太郎さんがお好きだったお店ですから!
私の誕生日祝いに、と妹が予約してくれたのも全くの偶然。
20数年前からみれば、自分もずいぶん大人になったなぁと思いながら
ご褒美の時間をゆったりと楽しませてもらいました。
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