【2月28日】薄氷（うすらい）かぁ

今日は冷たい雨が降った東京でした。
やっぱり暖かくなったなぁ、と思ってもまだ油断できません。

先日、前の会社で一緒に仕事をしたメンバーで集まる機会があって
当時の私の上司が、俳句を楽しんでいる、という話になりました。
詠んだ句の話で、「薄氷（うすらい）」という季語が出てきて
私は知らない言葉だったのですが、きれいな響きだなぁ、と思って
とても印象的でした。

調べたら、ちょうど春先に寒さが戻って、氷の溶けていた水辺に
薄い氷が張るこというんだそうです。

そう聞いた途端、頭の中に氷の張った風景がパーッと広がりました。
子どもの頃の寒い朝。透明な氷の色、中の水泡が見える薄い氷の質感。
昨日の朝のことみたいに鮮明に思い出します。
私が小学生の頃は、母が通勤で使う車のフロントガラスにお湯をかけて
氷を溶かすのがお手伝いだったんですよねぇ。

実家を離れて東京に住むようになってから、そんな季節を感じる日常の風景に
出会うことが本当に減ったな、と寂しくなることがあります。
過ごしやすくて、助かるんですけどね。実家は寒かったから。

薄氷、と聞いたときに思い浮かべる風景も人それぞれ。
東京育ちの息子は何を思い出すんだろう。