【11月25日】いとなみ
稲刈りが終わったのが、10月の24日。
毎年いとよし的な感覚で行くと、その後の時間の流れが3倍速くらいの体感です。
はっ!と気づけば、小雪に入って3日目。慌てて表紙の写真も更新です。
暦のリズムと歩くどころか、置いていかれてる?いや歩いてないで飛んでる?
そんな目まぐるしさです。
外は秋晴れ、というか冬晴れの青い空。澄んだ空気にカキーンと紫外線が飛んできます。
夏が過ぎてうっかりUVカットを塗っていない日も多かったからか、頰のシミが心なしか濃くなったような。。
いや、これは心なしかではない事実ですね。そう思いたいだけ。笑
昔は、シミやシワと生きていくから、気にしない!と思っていましたが
お年頃になると、そりゃ少ない方がいいけどね、という気持ちが湧いてくるものですね。
それはそれで、できる範囲でお手入れもしておきましょう。ぼちぼちと。
新米の発送を済ませ、藁すぐりを終えて、新嘗祭とおむすびの会がおととい無事終わりました。
田んぼとくらしに関わる活動も、しめかざりづくりを残すのみです。
田植えからご一緒した皆さんとむすぶおむすびの会は、本当に特別でした。
自分で植えた苗からお米がとれて、おむすびを食べて、美味しい。うれしい。おかわり!
手をかける、時間をかけることで得られる、満ち足りた気持ち。よろこびをみんなで共有できた、しあわせな時間でした。
オンラインでは、福岡や長野からも参加してくださって、みんなでお米を同じように炊いて準備。
画面の向こうとこっちで、日本のあっちこっちで、ごはんをよそうスピードやむすぶ手つきを見ながらのおむすびづくり。
真っ黒なまんまるおむすびをほおばる、まんまる笑顔の皆さんにどれだけしあわせをいただいたことか。
嵐の松本潤くんの「俺ら5人で、5万5千人しあわせにしてやるよ!」というフレーズが浮かびましたよ。笑
理屈じゃなく、美味しいってすごいことです。
丁寧なこと、手をかけることは、心を込めること。そして乗り移るんですね。
ちょうど朝ドラ Come Come Everybody で、小豆を煮るときにお父さんが言ってました。
「美味しくなれ、美味しくなれ」って作ると、それが小豆に乗り移って美味しくなる。
大事なことは小豆が教えてくれる、と様子を見てハイッと火から下ろすんですが、初女さんのおむすびも同じなんです。
炊く前に、浸水したお米の様子をよーく見て、水加減を調整する。炊飯器の目盛は関係ないんです。自分の感覚。
お米と対話して、様子を見て。いきものといきものだから、やさしく。自分がされて嫌なことはしない。
普段の家事をすべてそうすることは到底私にはできませんが、
そうしてみると違う世界が広がる、という経験をしたことが大きな宝だと思います。
時間があるときには、やってみる。ごはんをよそうのだけは、ゆっくりにしてみる。
そんなことで豊かになる世界がある。と知っている。
「丁寧な暮らし」というと、なんだか鼻につくような言われ方をすることもあるようですが
センスがいい、素敵、余裕がある、という人様から見た価値でなく、
自分自身のこころが整うというのが、丁寧の大きな利点なんじゃないかなぁと思います。
といって、3倍速では全然丁寧になりませんが。笑
手をかけるという、5Gなどとは真逆の世界。決まった答えの出ない、感じて考えること。
効率の世だからこそ、きっと余計に惹かれるのだと思います。
久しぶりなので、えらい長文でした。お付き合いいただきありがとうございました。